外壁塗装で省エネ
2017/06/04
住まいの省エネ断熱というと断熱材や窓の二重サッシを思い浮かべる方も多いと思いますが、外壁塗装でも省エネ、節電ができることをご存知でしょうか?
地球温暖化が現実のものとなり、近年では夏の気温が35℃になるのが当たり前になってしまいました。
省エネ技術は日々進化しており、塗料の世界も決して例外ではなく、塗料を塗ることで夏は涼しく冬は温かいを実現することが出来るようになりました。
「熱交換塗料」と「遮熱塗料」は外壁塗装で省エネを実現できる代表的な塗料です。
ここではこの2つの塗料の特性をご紹介したいと思います。
熱交換塗料とは?
熱交換塗料とは塗料に含まれる特殊な熱交換物質の作用で、塗膜内部で熱を消費して消滅させ、ダイレクトに温度を下げることができる塗料です。
この「消熱作用」により、熱はどこか別の場所に発散されることなく消滅させられます。
つまり、暑い日は建物に熱を伝えず、室内の温度上昇を抑制し、ヒートアイランド現象の緩和も可能にします。
また熱交換物質は熱そのものに反応して作用するため、塗膜の汚れやキズによって機能低下の心配がありません。半永久的に機能の持続する塗料となります。同じ理由から夜間でもその作用に変化はなく、熱帯夜対策に効果を発揮します。
更に熱交換塗料は5度~25度の熱では熱交換を起こさないため、寒い日には熱を通してくれるので、冬場でも部屋を暖める働きをしてくれます。
これらのことから、季節も時間帯も意識することなく省エネに貢献できる塗料として注目されています。
遮熱塗料とは?
遮熱塗料とは遮熱顔料を用いた塗料です。
熱交換塗料が熱を消滅させるのに対して、太陽光のなかの赤外線(熱線)を効率よく反射し、建物が熱を吸収するのを抑制します。反射が信条の塗料のため熱エネルギーを弾くのみで環境には優しくありません。
躯体に熱をため込まれないため、室内の温度上昇を抑えることができ、熱伝導率の高い金属系の外壁材に用いると特に高い効果を発揮します。
ただし、塗膜が経年劣化で汚れてくると赤外線を十分に反射できず機能が低下してしまいます。
塗装してからおおよそ三週間~三カ月程で急激に機能低下してしまうのが特徴です。
また使用している顔料の特殊性に加え、白や淡彩色などの明るく薄い色は日射反射率が高く、色が濃くなるほど日射反射率が低くなる現象の影響で、有効に機能する色の範囲に制約があります。
そのため、一般塗料に比べるとカラーバリエーションは少なめです。
また、熱交換塗料とは異なり冬場も熱を反射してしまうことで室温低下につながってしまうこともデメリットと言えるでしょう。
まとめ
このようにあらためて2つの塗料の特性を比べてみると、どうやら「熱交換塗料」に軍配が上がりそうです。
資源エネルギー庁の発表によると「夏場エアコンの設定温度を2度上げると10%の節電」になるそうです。
外壁塗装のリフォームを行う時期にきているのなら、省エネ効果の高い「熱交換塗料」の使用を検討してみてはいかがでしょうか?