
商業施設イメージ:撮影協力:TENOHA DAIKANYAMA
屋根のリフォームとひと口にいっても、実はいくつかの種類があります。それぞれで工事の内容や費用が変わってくるので、どれでもいいというわけにはいきません。
ここでは屋根リフォームの種類と、それぞれの費用相場をご紹介していきます。
■塗替え
塗料を塗って屋根材をコーティングする方法です。
スレート系やセメント系、金属系の屋根材は基本的に20年から30年以上使用できますが、定期的な塗替えが欠かせません。
塗料の種類によりますが、費用の目安は25~65万円程度。
外壁塗装と合わせて施工すると、人件費や足場代の節約につながります。
注意しなければいけない点として、屋根の塗装には、雨仕舞(あまじまい)という雨水の通り道に対する知識が必要です。必要な部分を塗膜でふさいでしまうと、雨漏りの原因となることがあります。
そのため、知識と経験が豊富な業者に依頼することが非常に重要です。
■重ね葺き
重ね葺きはカバー工法とも呼ばれ、既存のスレート屋根の上から、新しい屋根材(金属系の軽いもの)を張ってカバーする方法です。傷んでいるのが屋根材だけで下地がしっかりしていれば、この工法を選択できます。ただし、下地まで劣化していると下地材の増し張りが必要になったり、この工法自体が取れなかったりすることも。
工期や屋根材の廃棄費用が節約でき、断熱効果が得られるおすすめの工法ですので、下地が劣化する前に行い、リフォームコストを抑制しましょう。
■葺き替え
屋根材の劣化が進行していてカバー工法が適用できない場合、葺き替えが必要となります。
もとの屋根材にアスベストが含まれている場合は撤去費用が非常に大きくなるので、早めにカバー工法でリフォームするのがおすすめ。
葺き替えであれば、屋根材に制限はありませんが、耐震性を考えると軽い屋根材がおすすめです。
■部分補修
瓦は非常に耐久性が高いのですが、重量があって耐震性を損なうため、近年では減少傾向にあります。
また、瓦は塗装やカバー工法によるリフォームができないため、台風などで一部が落ちたり割れたりした場合は、下地まで傷んでしまう前に部分補修を行いましょう。
■まとめ
このように屋根のリフォームにはさまざまな種類があります。
ただし、屋根材の種類や状態によって選択できるリフォームの種類は限られてきます。
いずれにしても一度劣化が進行してしまうと補修に大きな費用や時間がかかるので、早めのメンテナンスや補修で屋根材の寿命を保ちましょう。