
屋根塗装に使う塗料にも、外壁塗装の塗料と同じようにいくつもの種類があります。
塗料のグレードによって耐用年数や機能が変わってくるので、値段だけでなくさまざまな条件を加味して総合的に判断しましょう。
ここでは、塗料の種類に応じた特徴をご紹介していきます。
■屋根用塗料の種類
屋根用の塗料の種類は、次の表のように分けられます。
以前はアクリル系塗料も使われていましたが、耐用年数が短いことから近年ではほとんど使われなくなりました。
現在は耐用年数の長いシリコン系塗料やフッ素系塗料が主流となっています。
塗料の種類 |
耐用年数の目安 |
特徴 |
シリコン系塗料 |
10~13年 |
●耐久性とコストのバランスがよい
●紫外線・汚れ・カビ・藻などに強い
●耐久性に優れている |
セラミック
シリコン系塗料 |
12~15年 |
●セラミック粒子配合なので耐久性が高い
●汚れにくくカビや藻もつきにくい |
フッ素系塗料 |
15~20年 |
●耐用年数が長い
●温度変化や摩擦、汚れに強く不燃性 |
遮熱塗料 |
15~20年 |
●太陽熱を反射し、室内温度の上昇を防ぐ
●値段はやや上がるが耐用年数が長い
●自治体によっては補助金が受けられる |
断熱塗料 |
15~20年 |
●断熱性と遮熱性を併せ持つ
●冬も夏も光熱費の削減につながる
●価格は高め
●自治体によっては補助金が受けられる |
同じシリコン系であっても、メーカーによって多少耐用年数や値段が変わってきますし、塗料の金額と寿命の違いもあります。
耐用年数が長い塗料ほど塗替えサイクルが長くなるため、工事の回数が減らせて節約につながります。また、遮熱塗料や断熱塗料は初期費用が高くなりますが、光熱費の削減にもつながり、補助が受けられるケースもあるので検討してみてはいかがでしょうか。
■まとめ
屋根は外壁より過酷な環境なので、外壁と同じ塗料を使うと外壁より早く劣化する可能性があります。
足場工事の代金や管理費の負担、工事期間中の不便さを考えると、屋根と外壁は同じタイミングで塗装することが一番。屋根と外壁の違いを理解し、適した塗料をアドバイスしてくれる業者を選びましょう。
手間なのではと懸念してしまうかもしれませんが、断熱材を壁内に入れるリフォームは大掛かりですが、外壁塗装や屋根塗装の塗料を変えるだけなら工程にほとんど違いはありません。自宅の断熱性がいまひとつだと感じている方にとって、屋根塗装や外壁塗装は改善のチャンスです。自宅に合った塗料を選び、快適な暮らしを手に入れましょう。